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「俺、殺ってません!!!」 昨日は、応急救護という学科を受けてきました。 つまり、車で人をひいちゃったときとかにどうやって助けるか的なことを学ぶわけです。 そこで起こった悲劇を今日は書こうと思います・・・。 -PM 13:50- 「え~、それでは、まずは挨拶からしましょう。みなさん、よろしくお願いします。 「「「お願いします。」」」 「はい、それでは、今日は応急救護について、皆さんに学んでもらおうと思います。 後ろを見てください、あれが今回使用する、“JAMYⅢ(ジャミースリー)”です。 あのJAMYを使って、人工呼吸・心肺蘇生法について学んでいただこうと思います。 ではまず、教本を開いて・・・」 いつもと同じ始まり方、いつもと同じ顔ぶれ・・・。 何の変哲もない、退屈な講義・・・。 そう、誰もまだ、このあと起こる悲劇を予測すらしていなかったのだ・・・。 -PM 14:50- 「はい、では先ほどの講義で教えたことを、実際にJAMYを使ってやってみましょう。 靴を脱いで、後ろに集まってください。」 教官に従う生徒達。 言われたことをこなすだけの単純な作業にどこか嫌気がさしつつも、それが一番の近道であることを誰もが知っている。 一人も漏れることなく、JAMY周辺に皆が集まる。 「いいですか、今回は人形であるJAMYを使いますが、実際は生身の人間です。 ですから、JAMYを本物の人間だと思ってやってください。 それでは、私がまず見本を見せます。 倒れている人を見つけたら、まずは周辺確認。 360°見回しましょう・・・それから徐々に倒れている人に近づく・・・。」 淡々と過ぎる模範演技。 「くだらない一人芝居」と決め込んでいる生徒達は、冷めた目で教官を目視する。 優等生を演じることに慣れてしまっている私達にとって、真剣な表情をすることはたやすいことだ。 「誰かいませんか!?あなた!119番通報してください!気道確保! まず大きく二回ふきこんで・・・」 教科書に書かれてあることを、真剣に演じる教官。 教科書に書かれていない姿を、真剣に演じる生徒。 そこには、どこかおかしな風景が広がっているように思えた・・・。 -PM 15:50- 「では、さきほどの見本に従って、実際に皆さんにやってもらいましょう。 二人一組になって、JAMYの周りに集まってください。」 暗黙の了解のように隣同士でペアを組み、言われたとおり移動を始める。 そう・・・すでに、ここから悲劇の歯車は狂い始めていたのだ・・・。 「くれぐれも、真剣にやってくださいね。 今あなた方の目の前に倒れているのは、本物の人間です。 では、一人目からやってみましょう。」 「(周囲を確認して・・・)大丈夫ですか?もしもし?誰かいませんか・・・」 「だめだめ!もっと真剣に!あれだけしっかり見てたでしょ?」 確かに、真剣に見ていた・・・が、それは振りであって、実際に注視していたものは少ない。 さらに、「一人芝居」と冷めてしまっている生徒達にとって、目の前に倒れている「ソレ」が人形以外の何者にも見えないのだ。 「ここでしっかりと体験することが、実際の人命救助に繋がるんです。 皆さんならわかるでしょう。」 まるで私達を試すかのような教官の発言・・・。 やらざるを得ないと認識をしたのか、次第に声を張る生徒が出てくる。 「もしもし!誰かいませんか!!」 もちろんこれも演技なのだろうが、一人・・・また一人と、この空気に呑まれて、教室全体に張り詰めた空気が流れ出す。 「心臓マッサージ!1・2・3・4・5・6・7...」 「気道を確保して大きく二回人工呼吸!」 いつの間にか、皆の「仮面」が外れ、そこには単なる「一人芝居」ではないなにかが行われているようだった。 一人、また一人と交代し、ついに俺の順番が回ってきた。 俺はまだ、どこか冷めた部分があったが、「免許のため」と割り切り、「一人芝居」を始めた。 「(周辺確認...)大丈夫ですか!もしもし! 誰か、救急車を呼んでください!」 淡々とこなしていく自分がどこか可笑しく、しかし徐々に本気になっているのも事実だった。 「気道確保!二回人工呼吸!」 漏れずに入っていく空気。 心配そうに見つめる生徒達。 ここはもう、教習所の一室ではなく、交通事故現場なのだ。 「心臓マッサージを15回! 1・2・3・4・5・6・7...」 「呼吸反応なし。もう一度人工呼吸、及び心臓マッサージを行います!」 そして、ここでついに歯車が音を立ててくずれたのだ。 「心臓マッサージを15回!はじめます! 1... 「ピーーーーーーーーー」 けたたましく鳴る非常音。 そして、その耳障りな音に気付いた生徒達の間から、一気に不穏な空気が流れる。 「ど・・どうした!?」 「何?何の音?」 「まさか・・・マッサージの仕方が悪かったのか?」 「そんな・・・」 彼らは、思ったことを自由に口走る・・・その一言一言が、俺の心臓に深く突き刺さっていることにも気付かずに・・・。 まるで殺人現場に出くわしたかのような皆の表情。 そして、俺に送られる冷たい視線。 「くっ・・・教官!俺、殺ってません!!!」 精一杯の弁明をした俺への教官の一言は、今でも鮮明に覚えている。 「あ、電池きれちゃった?ごめんごめんw」 こうして、くだらない応急救護の講義は幕を下ろした。 「「「「「「「どうせ、JAMYだし。」」」」」」」 今日のことは、きっと一生皆の胸に刻まれることだろう。 完 (ノ∀`*)ペチョン
by maple-enkou
| 2005-11-19 12:53
| 焔昂の戯言
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